夜明けの海辺。辛い日々は夜の長雨のようだった。けれど、それらが少しずつ明けていく。少女はスカートに雨水を溜めて花に変えていった。

高知の東部にある室戸岬。広大な太平洋が岩石を削る。その風景に青い花々を添えた。

セピアというテーマで、小さな光を掴む少女を描きました。 キラキラする絵の具とパルプベースというのを使い、小さい作品ながら楽しんで貰えるように制作しました。

夜のとある駅。この駅はこの世のものではない。この世で散ってしまった心のきらめきを拾って夜空に放つ。

旅先の記憶たちが閉じ込められている。記憶の中なら枯れない。しかし、いずれ忘れてしまう。ゆるやかに枯れるハーバリウムのように。

立ち直る前日のこと。どの記憶も良くても辛くても年月が経つと暖かい色に包まれていくものだった。